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仕事に対する心構え・意識すること

2025/06/20

みなさんは、仕事をするうえで「意識していること」はありますか?
仕事に慣れないうちは、知識をつけることで頭がいっぱいになってしまっている人もいるかもしれません。

ですが、基本的に知識というものは、時間をかければ身につくものです。

日本人なら誰でも日本語をしゃべれるということと同じだと考えてもらえば分かりやすいかもしれません。
問題は、身につけた技術をどう成長させるか、どうやって上手く活用していくかということです。
仕事に対する心構え、仕事に対して意識することはとても重要で、今後の自身のスキルアップの助けにもなります。

今回は、「仕事に対する心構え」について紹介します。
自信がある方もそうでない方も、ぜひ一度立ち止まって、自分を見直すきっかけにしてみてください。

目的と目標

「目的」と「目標」を同じに考える人も多いと思いますが、まずはその違いを見ていきましょう。

①「目的」とは何か ~ゴールとしての存在~

「目的」とは、自分が最終的にたどり着きたい場所、つまり「ゴール」のことを指します。
文字通り、「目で見える的(まと)」のように、進むべき方向を明確に示すものです。

目的は変わらない、変えてはいけないもので、常にここを目指して進むことになります。

②「目標」とは何か ~ゴールまでの道のり~

一方、「目標」は、その目的に向かう途中での具体的なチェックポイントや基準のようなものです。
言い換えれば、今どこまで近づけているかを確かめるための指標です。

目的という最終ゴールに到達するまでの過程において、自分の進み具合を確認し、軌道修正する手助けとなります。

目標は一つでも複数でも設定してかまいません。
ただし、目標をクリアしても目的を達成する見込みがない場合や、そもそも目標自体のクリアが困難な場合などは、目的達成のために、目標を変更することができる柔軟さが必要です。


「プログラミング言語の習得」を目的とすると
目標は「1日30分は教材を読む」「○日までにデモサイトのコーディングを完成させる」
といった例だと分かりやすいと思います。


目的は、長期的で抽象的なものに対して、目標は、短期的且つ具体的なものになります。
目的があいまいなまま、闇雲に進むと、自分が何をすればよいのか分からなくなり無駄な業務に時間を費やすことになります。

何かをするときは、必ず「目的」「目標」を設定して、目指す姿をイメージして進むことを心掛けていきましょう。

成功と失敗

みなさんは「成功」の反対は「失敗」だと思っていませんか?
一つ失敗をすると、すぐに諦める人がとても多くいます。
ですが、失敗して諦める人は中々成長しません。

なぜならば、「成功」の反対は「諦めること、何もしないこと」だからです。


ITの世界では、目的達成のためには「トライアンドエラー(試行錯誤)」が必要不可欠です。

「失敗」「成功」の途中経過です。「失敗」すると分かった時点で、一歩前進なのです。
一つ「失敗」をしても実は他に「勝ち筋」が多く残されています。


失敗をしても諦めず、「必ず成功する」という気持ちで、粘り強くチャレンジをし続けることを心掛けましょう。

仕事を上手くこなせる人と仕事を上手くこなせない人の思考の違い

仕事を上手くこなせる人と仕事を上手くこなせない人の思考には明確な違いがあります。
社会人経験が長くなればなるほど、この違いが明確になってきます。
取引先や顧客などからは、仕事が出来る人か仕事が出来ない人か、すぐに判断されてしまうでしょう。

誤った思考は、しっかり自覚して反省することで改善することができます。
今一度、自分自身の思考について見直してみましょう。

①謙虚さの思考

【仕事をうまくこなせる人】

常に自分は未熟だという謙虚な思考を持っていて、どうやったら改善出来るかを考えています。
自分をしっかり分析して、自分の欠点を把握しているのが特徴です。

人の良いところを探し、敬意を払って見習おうと努めています。
どんな環境や状況でも、上手く対応をして結果を出すことができます。

【仕事をうまくこなせない人】

自分の未熟さを環境や状況のせいにします。
自分は優秀だという根拠のない自信を持っていると、自分の欠点を客観視することが難しくなります。
その結果、優秀な自分が結果を出せないのは周りが悪いからだという思考に陥ってしまうのです。

人に対する批判や指摘が多いのも特徴で、改善しないと、いくら環境を整えても常に何かのせいにして成長に繋げることが難しくなってしまいます。

②達成する思考

【仕事をうまくこなせる人】

どうやったら目的が「達成」出来るかを考え、目的達成のためにあらゆる手立てを講じます。
未知の業務や困難な業務も試行錯誤をすれば、クリア出来ることを知っているからです。
失敗を恐れずチャレンジし続けているので、過去の経験値から攻略方法を知っています。

【仕事をうまくこなせない人】

新しい仕事の依頼などをすると、よく考えることもなく、真っ先に「難しい」「出来ない」という回答が返ってきます。
未知の業務に対して、「達成」することより「安全の確保」を優先する思考を持っているからです。

改善しないと、これが癖になり、達成できない言い訳の思考が先に出て積極的な行動から遠ざかっていまします。

現在のIT業界において、自分の知らないことを嫌がっていては仕事になりません。
エンジニアとしては致命的な欠点となります。

③ポジティブ思考

【仕事をうまくこなせる人】

どんなに悪い状況でもポジティブな言葉に変換して、自身のモチベーションを上げます。


(例)「お客様の都合で納期が短くなってしまった!」
  →「じゃあ一気に片づけてあとはのんびりしよう!」


悪い状況に悲観しても何もよいことがないことを理解しているからです。

【仕事をうまくこなせない人】

「どうせ」「自分なんて」「できるわけがない」という思考を持ち、改善をしないと、前向きに仕事に取り組もうという思考がなくなってしまいます。
1人がネガティブだと、周りにいい影響を与えることは難しいでしょう。

チームで仕事をする際は、なるべくポジティブな思考を心がけることが大切です。

仕事に対する心構え

次に紹介するのは「仕事に対する心構え」です。
心の持ちようで、今後の成長が大きく変わってきます。

1.努力をすること

技術職の世界では、努力をしない人が長く活躍し続けることは難しいと言われています。
たとえ地頭がよくても、ITの素質があったとしても、努力を積み重ねなければ成果にはつながりません。

本当に優秀なエンジニアほど日々の学びや挑戦を欠かしていないものです。
「努力せずにスキルを上げる方法」は、残念ながら存在しません。

逆に言えば、努力を重ねてスキルを高めることで、仕事はどんどん楽に、スムーズにこなせるようになるということです。
今は大変に感じることでも、未来の自分を助けてくれる力になると信じて、まずは小さな一歩から始めてみましょう。

2.仕事の仕方

目先の知識よりも、仕事の仕方を覚えることのほうが重要です。
試行錯誤を繰り返し、周りの人の良いところを取り入れ、工夫して自分にとって最適な仕事の仕方を確立させましょう。

3.自分なりの武器を作る

人の能力は一長一短、千差万別です。
「あの人はこんなすごいところがあるから太刀打ちできない」と卑屈にならずに、自分なりの武器を作って磨き上げることが大切です。

もともと作業が早い人と競争しても、同じ土俵で勝負するのは難しいかもしれません。
「スピードは遅いけど精度が高い」「コーディングは苦手だけど設計は得意」「高度な技術は大してないけどインターフェースは得意」など、いくらでも戦い方はあります。

4.今までのスキルを活用

個人差はありますが、知識の吸収は一般的に20代から30代前半が有利とされています。
新しいことを覚えようと思うとすると、若者が圧倒的に強いです。
知識や経験をしてスキルを身につけるなら、できるだけ早く行動しましょう。

30歳を越えたら、20代に身につけた知識や経験を活かしたスキルとして現れるようになります。
身につけたスキルを最大限に活用すれば、しっかりと成果を上げられるはずです。

5.回答は即時

プロジェクトの担当となり、顧客とのやり取りをするようになると、質問に対して即時回答をしなければいけない場面が増えてきます。
特に障害が発生した場合は、即時に状況を把握して整理をして即時報告、質問にも即時回答を迫られる場合があります。

はじめは上手くいかないですが、日々の行動の積み重ねが能力の向上に繋がります。
質問には即時回答することを、日々の仕事の中で常に意識してみましょう。

6.常に勉強

IT業界の技術は常に新しいものが入ってきます。
今までに得た知識・技術は決して無駄にはなりませんが、新しい情報は常に取り入れていかなければいけません。

自分の現状に満足し、いつまでもその能力に固執してしまう人は、今のIT業界では不要な存在になっています。
常に吸収する姿勢を心がけましょう。

7.当事者意識を持つ

自分が手掛けた仕事は、どんな小さなものでも自分が手掛けたものだという意識当事者意識をもって他人事にならないように心がけましょう。
プロとしてのプライドを持って日々対応することが大切です。

8.言い訳をしない

自分の手掛けた仕事で問題が発生した場合、よくよく考えると自分に問題があることが多いです。
そんな時は言い訳をせず、自分に非がないかどうか、最初に振り返る癖をつけましょう。

9.ピンチは切り抜けられる

ピンチを切り抜ける方法はいくらでもあります。大切なのは「やるかやらないか」です。
諦めず、必死で考えて、それでも自分で解決できない場合は周りを巻き込んで、切り抜ける方法を見つけ出しましょう。

10.ピンチで得るものは大きい

ピンチで得るものは沢山あります。
ピンチをクリアしたときのリターン、副産物も沢山あり、大きな経験値にもなります。

重要なのは「ピンチに望むときの心構え」です。
「やってやるぜ」という気持ちで臨むと、良い方向に風向きが変わります。

11.失敗の数だけ成長する

人が最も成長するのは失敗した時です。
失敗を恐れずチャレンジをして出来る限り経験値を多く積むことを考えましょう。

経験を積むと、徐々に失敗の数も減りますし、失敗した時のリカバリも上手くなります。

12.指摘してくれる人を大切にする

自分を指摘してくれる人はそんなに多くはいません。
相手に嫌われたくないからです。

自分を指摘してくれる人は、本当に自分のことを思ってくれている人か、あまり好意的な感情を抱いていない人のどちらかです。
どちらの人の指摘もとてもためになります。

自分が他人からどう思われているか、自分の悪いところは何かを見つめ直す良い機会です。しっかり受け止めるようにしましょう。

最後に

みなさんが高みを目指すことができる可能性は、自分が思っている以上にあります。
知識がなくても仕事の仕方を知っている人は、急成長していきます。

才能や頭の良さだけでは、必ずしも成果に結びつくとは限りません。
成長できる時間は無限にあるようで、意外に短いものです。
成長できるチャンスもいつもあるわけではありません。

貴重な時間を最大限に生かして社会人として、更なる高みを目指しましょう。