2025/05/30
タスク管理は社会人にとって必要なスキルのひとつですが、タスク管理は苦手だと感じている人も多いのではないでしょうか?
1つ1つの仕事はちゃんとこなせているのに、タスクが思うように整理できない、予定通りに進まない、気づけば締め切りが迫っていて、焦って別のミスをしてしまう…など、こんな状態が続くと、最終的には仕事ができないレッテルを張られることにもなりかねません。
今回は、そんな「タスク管理がうまくできない」と感じている人に向けて、誰でも今日から始められる超シンプルなタスク管理方法をご紹介します。
「自分はちゃんと管理できてる」と思っている人も、ちょっと初心にかえって見てもらえると、意外な気づきがあるかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。
「タスク管理」と似た存在で、「プロジェクト管理」や「スケジュール管理」があります。
この3つはそれぞれ役割が異なりますが、実は密接につながっています。
まずは簡単に違いを整理してみましょう。
これらの中で「タスク管理」は、プロジェクトとスケジュールの間をつなぐ大切な橋渡し役のような存在です。
タスク管理が最終ゴールではありませんが、これがうまくいかないと、「プロジェクト管理」も「スケジュール管理」も破綻してしまいます。
そして、プロジェクト管理は基本的にマネージャーの役割であることが多い一方で、タスク管理やスケジュール管理は、現場で動くメンバー一人ひとりが担うものです。
だからこそ、「自分のやるべきことを、無理なく、きちんと管理できるかどうか」は、日々の業務の中でとても大事なスキルとなってきます。
よく見られる3つのつまずきポイントをチェックしてみましょう。
「画面の調整」「サーバー設定」など、タスクをひとまとまりにしてしまうと、実際に何をすればいいのか分かりづらくなってしまいます。
タスクの粒度が大きすぎると、手をつけるハードルも上がってしまうものです。
覚えているつもりでも、時間の経過によって記憶の抜けや漏れが発生してしまう可能性があります。
タスクが増えてきたり突発的なタスクが舞い込んできたりすると、余計に記憶が曖昧になってミスに繋がりやすくなってしまいます。
「頼るのが苦手」「人に任せるのが不安」そんな気持ちから、何でも抱え込んでしまう傾向のある人もタスク管理が疎かになりがちです。
限界を超えると、抜けやミスが増える原因になります。その結果、処理が追いつかず、タスクが溜まりがちになってしまいます。
先程の『つまずきポイント』を踏まえつつ、ここではタスク管理をラクに、そして確実に回すためのポイントを紹介していきます。
「何をやるのか」が自分でもはっきり分かるくらいまで、できるだけ細かく分けておくのがコツです。
小さく分けることで取りかかりやすくなり、途中で止まらず進められるようになります。
全部を一度に片づけようとすると、どれから手をつけるべきか迷ってしまいます。
「重要かどうか」「急ぎかどうか」の2軸でざっくり分けて、今やるべきこと・あとでいいことをはっきりさせましょう。
タスクは、時間が経つと状況が変わったり、追加・削除が出てきたりします。
朝の時点で今日やることを整理したり、期限が変わったものを調整したり、小まめな更新がスムーズな進行につながります。
「タスクが多い」「行き詰ってしまった」「急ぎの作業が入ってしまった」…などと困ったときには、早めに相談することも大切です。
頼るのが苦手でも、「ここまでは自分がやるから、こっちをお願いできる?」など具体的に伝えれば、協力も得やすくなります。
もちろん、逆に周りが困っている時には自分が助けに入るという意識も忘れずに。
「あれもこれも」と同時に進めようとすると、どれも中途半端になってしまうことも。
1つずつ終わらせていくほうが、集中力も維持できて効率的です。複数あるときは優先順位を明確にして、順番に取り組むのがおすすめです。
このように1つのタスクが完了してから他のタスクに取り掛かる作業方法をシングルタスクといいます。
「タスクは小さく」「優先順位をつけて」「整理・調整をこまめに」…と頭ではわかっていても、最初の一歩がなかなか踏み出せないこともありますよね。
そこで、もっとシンプルに始められるタスク管理の方法をご紹介します。
本格的なツールやアプリを使いこなすのは後回しでOK。まずは紙とペン、またはスマホやパソコンのメモ帳でも構いません。「これならできそう」から始めてみましょう。
では実際にどのようにタスク管理を行えばよいか、そのイメージはこんな感じです。
<1月31日のタスクメモ(例)>
① 【トラブル】△△案件のエラー対応(1.5h)
② 【日次】メールチェック(0.5h)
② 【日次】タスクの確認・整理(0.5h)
② 【開発中】○○処理のコーディング(02/10完了予定)(3.0h)
③ 【提出】□□について調べて報告(0.5h)
③ 【提出】××の内容を確認・回答(0.25h)
① 【提出】△△資料の作成(0.5h)
④ 【スポット】資料整理(0.25h)
これは、ToDoリストに「優先順位」「ステータス」「所要時間」を足しただけの超シンプルなものなんです。
これはタスクの「優先度」です。ざっくり、こんなふうに分けてみましょう。
①:重要かつ急ぎ
②:重要だけど急ぎではない
③:急ぎだけど、そこまで重要じゃない
④:急ぎでも重要でもないけど、気になること
そのタスクの種類を一言で書きます。たとえば【日次】【提出】【開発中】など。
あとから見返したときに整理しやすくなります。
だいたいでOKです。後から分かった時点で修正すればよいのです。
タスクは日々変化します。作り置きせず、「その日の朝」に最新の状態で自分のタスクを整理することが大事です。
長いスパンの作業もありますが、出来る限り1日で終わるところまで細分化しましょう。
タスクの追加や変更は日常茶飯事です。だからこそ、変わったらすぐメモを更新しましょう。
小さなことでも忘れないように、都度記録するクセをつけましょう。
完了しても削除せず、「済」などを記載してメモに残しておくようにしましょう。
後から振り返るときにも便利で、達成感が出てモチベーションアップにも繋がります。
<1月31日のタスクメモ(例)>
済⇒ ① 【トラブル】△△案件のエラー対応(1.5h)
済⇒ ② 【日次】メールチェック(0.5h)
済⇒ ② 【日次】タスクの確認・整理(0.5h)
② 【開発中】○○処理のコーディング(02/10完了予定)(3.0h)
③ 【提出】□□について調べて報告(0.5h)
③ 【提出】××の内容を確認・回答(0.25h)
済⇒ ① 【提出】△△資料の作成(0.5h)
④ 【スポット】資料整理(0.25h)
常に優先度の高いものを考慮しながら進めましょう。
ただし、重要ではないが提出時間がせまっているものなどがあった場合は、そちらを優先したり15分以内に終わるタスクに関しては、優先順位が低くても先にやってしまったほうが都合がよい場合が多いので、柔軟な対応をすることも考慮しましょう。
今回は、超シンプルなタスク管理についてご紹介しました。
タスク管理をしっかり行えば、仕事の質が高まり、信頼を得やすくなります。
事前確認やヒアリングといった準備も含めて、何をタスク化すれば仕事の精度が上がり、期待を超える成果につながるのかを意識しながら、それぞれの実行タイミングに合わせてタスク化していくと、より仕事がスムーズに進めやすくなります。
難しく考えすぎて行動に移せない人も多いですが、どんなにシンプルでも、タスク管理をしっかりやってる人とやってない人では差がつきます。
そして、うまくやってる人ほど、その方法はとてもシンプルです。
まずは「やってみる」そんな気持ちで、今日のタスクを書き出すところから始めてみてください。